「問題集〇周やった」に意味がない理由

 

以前は、解いた問題集に正の字を書いて、「あーもう〇回もやった」と満足していました。

回数を重ねる=完璧に理解できる、と思っていたからです。

でもそうじゃない。

回数こなすことがゴールになり、早く解かなきゃ、回数こなさなきゃという気持ちばかりが全面に出てくるようになりました。

そうすると、TOEIC公開テスト本番でも二択まで絞りきれて迷ったり、はたまた度忘れしたり。何度もこういうことを経験してきました。

「あれ?これ、どっちだったっけ…。やったはずなのにな…。」と、悔しくて泣きながら帰ったこともしばしば。問題の解き方の甘さにあることを、当時は気づきませんでした。

 

人は納得できたことが記憶として残ります。

英単語帳等の周回数に意味がないのは、記憶は「やった回数」での勝負ではないからです。

じゃあどうやって記憶を高めていけばいいのか。

覚えるのではなく、「忘れらない」やり方で学ぶ必要があります。

覚えよう覚えようと正の字をいくら書いても、頭には入りにくく、効率が悪いのです。間違った勉強法では、何年経っても向上しません。

壁に当たったらアプローチを変えましょう。同じやり方を継続しても、時間を浪費するだけです。脳はハードディスクと同じ。効率悪い方法では起動力が遅くなります。

覚えようとするものの量や数に圧倒されると、本来理解すべきものの本質を見失ってしまいます。それが、「〇周やれば覚えられる」といった短絡的な思考につながりがちな理由のひとつです。

 

最初は文法事項でも単語の使い方でも、1つの項目を徹底的に理解し、問題を解くでもいい、英会話でも英作文でもいいので、理解した表現を使い倒します。

その学び方で縦軸を作り、後はそれを横にスライドさせていくことで、他のことが徐々に深まっていきます。

大量暗記が必要な部分も英語学習にはもちろん伴いますが、そこに入る前には理解がないといけません。それを踏まえた上での、大量暗記です。わかりやすくいうと、芋づる式です。ベースとなる「理解」というつるがあれば、そのつるをぐっと引っ張るだけで大量の芋(知識)を得ることができます。

 

周回数にこだわるのは、やめましょう。