音読のメリットって何?
このブログはTOEICメインに綴っているものなので、この記事を読んだあなたは「音読なんてTOEICには関係ない」と思われたかもしれません。
でも、私はTOEICの学習を始めるにあたり、英語やり直しを音読からスタートしたので、その効果・効用を十分に感じてきました。今日はそれを紹介します。
音読の効果は、段階によって分かれます。
・初学者の方…音読をすることで、基本構文と単語の理解が進み、また、リスニング力アップにつながる。
音読をすることは、目と耳と口を同時に使うことです。音を聞いて発音を確認し、目で文章を追うことでリーディングも一緒にやっていることになります。この時のポイントは、音読する文章の単語と文法はきっちり理解した上でやるということです。意味が分からないものをいくら音読しても効果はありません。音についても同じです。聞き取れないものは発話できません、絶対に。
ですので、音読する教材は、自分が音も内容も完全に理解できた状態のものが前提です。最初は辞書を使って単語を調べ、文法書で構文を確認してもかまいません。私は実際そうしてきました。高校生レベルの単語ですら、難しかったので。
・中級~上級者の方…知識を知恵(実務)に変えるトレーニングに効果がある。
どういうことかと言うと、単語はこれまでさんざん覚えてきたから、知識としてはある。じゃあ、とっさに何か日本語を言われた時、瞬時に英語にできますか?ということです。これはつまりTOEIC高スコアにありがちな”知ってはいるけど話せない”状態です。
私はTOEICで900のスコアを取った時、まさにこの状態でした。文章で出されれば、クイズのように意味を聞かれればすらすらと出てくる単語も、いざ日本語→英語に瞬間英作文することができなかったのです。
それは、ふだんから英語をたくさん聞き、自分で発話することをやっていなければできるようにならないのです。TOEICのスコアは関係ない、というのは多くの人がご承知のことでしょう。TOEICは素晴らしいテストだと思っていますが、聞く・読むに焦点を絞った、ある意味受け身なテストなのです。英語力の一部しか測れないテストです。話せるようになりたい、を叶えるためには、実際に口を毎日動かし発話する必要があるのです。
ここで音読が登場するわけです。中~上級者のための音読は、話すための基礎力作りや口慣らしのためのものです。ですから、文章そのものを丸暗記したり、音読回数にこだわる必要はありません。音読を続けるうち、次第に口が慣れてくるので、そこから私は瞬間英作文やオンライン英会話などの次のステージに進み、自分で英作したものを口にするようになりました。
音読〇回やったから、こういう効果がある、といった短絡的なもの、いわゆる等価交換ではないのです。
音読は、英語基礎体力を全面的に底上げしてくれる勉強法のひとつです。