会いたい
8月13日。今日から盆入りですね。
昨日、祖父母に電話をしました。
正確に言うと、電話ではなくzoomです。
と言っても、祖父母がパソコンでzoomなどできるはずもなく、今入居しているショートステイ先の施設に連絡をして、です。
今年の6月から、1か月単位で様子を見つつ、施設にショートステイしています。
祖父は94歳、祖母は88歳。ずっと二人暮らしをしていました。
9年前に息子(私の叔父)を亡くし、1年半前に娘(私の母)を亡くしてしまった彼ら。
叔父は当時55歳、母は61歳の若さでした。叔父は白血病、母は膀胱癌で亡くなりました。
二人の子どもを両方とも亡くしてしまった祖父母の悲しみは、計り知れないものだと思います。
実際、母が亡くなって以来、祖父は運転をやめ(もっと早くやめるべきだったのでしょうが、地方に老夫婦二人暮らしでは足がないため、94歳でも運転をしていました。昨年、免許返納)、二人で家にいることが増えました。
一軒家で広いこともあり、なかなか二人で暮らすのが大変になってきたため、近くに住む親族が「施設に入れた方がいい」と提案し、入所して3か月がたとうとしています。
遠方に住んでいる私は、ただでさえなかなかいくことができないのですが、昨今の社会情勢もあり、施設の方からは「特定地域(首都圏)にお住まいの方との接触がわかった場合は、当施設への入居を2週間お断りすることになります」とのお言葉。
当然だと思います。何かあってからでは遅いですから。
会えないもどかしさをどうにかできないものかと、施設の方に相談したところ「zoomで面談できますよ」とのこと。
それ以来、月に1度は予約を取ってオンライン面会をしています。
祖父母にとってはテレビ電話。
「ああ〜ありがとう、心配してくれて。画面見るだけでも会ってるみたいな気分になるよ。ありがとね、ありがとね…。」
毎回同じ言葉を繰り返しながら、泣き崩れる祖母。
「早くこっちに泊まりに来いや〜。なあ、お母さん生きてればなあ…。」
と言うのは祖父。家に帰りたくて仕方ないのと、私たちにすぐにでも来てほしい気持ちが溢れています。
「落ち着いたら必ず行くからね。ちゃんとごはん食べてる?元気そうだね。また連絡するからね。
じいちゃんばあちゃん、元気にしててね。またおしゃべりしようね。ありがとね。」
私の言葉もいつも決まっています。顔見れてよかった。ばあちゃん、また泣いてた。
でも喜んでくれた。よかった、よかったよ…。
会話が終わった後、私もじんわりと涙が出てきました。
実際会えるのっていつなんだろう。来年かな。
二人が元気でいるうちに、早く会いたい。会いたいよ。
でも今日話せてよかった。心通わせることができてよかった。
お母さん、見てる?じいちゃんもばあちゃんも元気そうだよ。
私がちゃんと見てるからね。
今日から、盆入り。
今自分がここにいること、生かされていること、気が遠くなるほど長い間続いてきたご先祖さまたちに、感謝したい。
誰かと会える、心通わせることができるって、奇跡だ。
今感じているこの気持ちを、ここにちゃんと、残しておこう。