想像力と創造力

 

語学学習に必要なもの。

想像力と創造力

独学でTOEICに黙々と取り組んでいた頃は、とにかく知識量が多ければいいと思っていました。つまり単語力です。

たくさんの単語を知っていれば、テストの問題は解けるし、話したり書いたりするのにも困らない!

そう思っていました。

でも、少し疑問に思ったのは英検1級を勉強していた時。

難解な単語が並んでいます。

リーディングの最初のセクションは語彙問題で、そのレベルが高いんです。

英検1級合格のために、パス単を買ったり(単語帳は結局続かなかったんですが)過去問を分析したりして、難度が高いといわれる単語もそれなりに工夫して覚えてきました。

でも、じゃあそれを英検1級以外の場で使えるか?使うのか?と思ったんです。

私の場合、英会話という観点でいうと、英検1級レベルの単語を使って話すことはあまりありません。

日常的に使う単語がほとんどです。

英語で文章を書くときも同じ。専門用語は別ですが、小難しい単語を羅列しまくることは、まずないです。

ではリスニングはどうかというと、英語でニュースを聞いていても、そんなに難解な言葉が出てくることはないし、出てきたとしても、ちゃんとどういうことかわかりやすい単語で説明してくれます。

そう考えると、リーディング・・・くらいなのですが、それだって何か難しい論文を読むわけじゃなし、普段読むものといえば、ニュースの記事とかエッセイとか、NHKラジオ講座テキストやTOEICのPart7とか。

ある程度基本的な単語を知っていれば読めるものばかりです。その単語が、文章の要になっていて何度も登場する、そしてそれがどうしてもわからなければ調べますが。

 

決して難しい単語を覚えることを批判してるわけではなく、何を言いたいかというと、知識は大事だけど、知識だけで語学力は磨かれない。想像して創造することが大事、ということ。

それを痛烈に感じたのは、スピーキングに本腰入れた時でした。

オンライン英会話を始めた頃のこと。

たとえば、「こたつ」を説明したかったんです。でも、英語にはこたつと同義語はない。じゃあどうするか。わかりやすい単語を使って説明することになります。

ちなみに、こたつは

Kotatsu is a table with an electric heater attached to the underside of the table.
(wikipediaより抜粋)

訳:こたつとは、裏面に電気ヒーターのついたテーブルのことを指します。

こんな感じになります。

こたつの絵を思い描いて、知っている単語をぽんぽんと並べる。状況を想像して、文章を創造する。

今まで培ってきた語彙力で、話す。さらに聞く、書く、読む。

これが、語学ができるようになるということだと思うんです。

なんとなく、ぼやっとそんなことは常々感じていたんですが、先日、NHKフランス語講座を聞いていたら同じ言葉が流れてきて、すかさずメモしました。

「知っている言葉が少ないと不安になるかもしれません。外国語が話せるようになるためのコツは、限られた語彙しかなくても、それを最大限に生かすこと。」

まさにそうだと思いました。

 

日々インプットをさぼらず、新しい知識を入れていくことは大事。

でも、もっと重要なことは、知っている知識をどう生かすか。

これは教科書からは学べず、自分でやりくりしていくしかない。

だからこそ語学の道はときに険しく、でもやりがいがあって、やりやりするうちに最大の自分の財産になるんじゃないでしょうか。

語学学習は、生涯学習。可能性は、無限大。

だから、やめられない!