「英会話スクールに何年も通ってるのに未だに話せない」理由
英語を学ぶ上で大切なことをお伝えします。
やる気はあるのに、やってもやっても効果が出ないのは、教材や学校が悪いのではなく「方向性」が間違っていることが考えられます。
そして、そのせいで結果的に効率の悪い勉強法になってしまい、一生懸命頑張っているのに全然成果が出ない、という負のスパイラルになりがちです。
英語と一口に言っても、スキルごとに細かく分けられます。
・リスニング
・リーディング
・ライティング
・スピーキング
・文法
・語彙
・発音
そして、多くの人はこれらをそれぞれ独立したものとして考えてしまっています。
その結果
・英会話ができない→だから英会話スクールに行く
・リーディングができない→だから英字新聞にトライする
・発音が悪い→だから発音矯正のレッスンを受ける
というふうに
「〇〇のスキルが足りないから、〇〇を勉強する」
とやりがちですが(過去私もそうでした)、ここに問題が潜んでいます。
上に書いた英語のスキルは、それぞれが独立したものではなく、すべてが網の目のように複雑に絡み合っているからです。
例えば、リスニングが苦手だと思ったから、毎日一生懸命英語を聞いている。
なのに全く効果が出ないという場合。
その原因は「リスニング力不足」ではなく「文法力不足」だったり「単語力不足」だったりすることがあります。
つまり、聞き取る力そのものに大きな問題があるわけじゃなく、文法が分かってなかったり、単語や熟語を知らないために聞き取れない、ということが考えられます。
そうすると、本当なら文法と単語に先に取り組む必要があります。
それなのに、そこを無視してリスニングばかりやっても、残念ながらその力はほとんど上がらないのです。
でもそれを知らずに勉強を続けると
「毎日こんなに頑張ってるのに全然聞こえるようにならないんだよ。しんどい、やめた。」
となってしまうのです。
私の以前の職場の上司がまさにそうでした。
「毎日英語やってたんだよ!(涙」
とおっしゃるので、何をやっていたのかを聞いてみたところ、be動詞ですら危うい文法力なのに、毎日聞き流していたのはCNNニュースという、衝撃の答えが返ってきました(汗
英会話にも同じことが当てはまります。
「英語を話せるようになりたい」
と思う人のほとんどがまず考えることは
「英会話スクールでネイティブの先生と話す」
です。
でも
「英会話スクールに通ってペラペラになりました」
という方は、実際どれくらいいるんでしょうか?
私の周りには、残念ながら一人もいないです。
もちろん結果を出しているとは思いますが、少数派です。
英会話スクールの質がよくない?
先生がダメ講師?
そういう場合もないわけではないと思いますが、問題は、「勉強する順序」なんです。
「英語で日常会話ができるようになりたい」
と思って英会話スクールに通い始める人は多いですが、実は、英会話は、英語の中では上級レベルのスキルなのです。
英会話=レベル高いもの、なので、基礎を飛ばしていきなり上級にはいけません。
なので、英会話ができるようになるには、英語の基礎を固めていくことが先決になります。
でも、英会話スクールのカウンセリングなどでは
「あなたの現在のレベルでは、英会話を勉強するには早すぎます」
なんて、口が裂けても言ってくれません。
「基本的な会話からネイティブ講師と楽しみながら練習していけば、だんだんと話せるようになりますよ」
という答えがほとんどかと思います。
なので、カウンセリングを初めて受ける、英会話やり直し、または初学者の方は、レッスンを続けるだけで、そのうち英語がペラペラになるような錯覚を植え付けられてしまうのです。
誤解のないようにお伝えしますと、私は、英会話スクールを否定しているわけではなく、使い方次第で英会話力は伸ばすことができると思っています。
実際、私もオンライン英会話を数年続けており、そこでスピーキング力を鍛えることができました。
オンライン英会話の経験談や効果的な使い方についても、今後ご紹介していきます(^^)
オンライン英会話や英会話スクールのあるあるだと思うんですが
「○○って言いたいんだけど、英語で何て言うんだろう?」
「○○って言うにはどうやって文章にしたらいいんだろう?」
こんなふうに冷や汗かいて言葉が出てこなかったこと、ありませんか?
単語が分からない。
どうやって文章を作ったらいいか分からない。
なぜそんなことになるのでしょうか?
これは、基礎のインプットが不足しているからなんです。
英語を話すときは、大量のインプットをして、そのほんの一部しかアウトプットできないのです。
インプットした知識や感覚が10だとしたら、そのうち1しかアウトプットするときには出てこないという感じです。
「分かる」と「使える」は別モノです。
聞いているときは、なんとなく意味もわかるのに、いざ自分が同じ内容を話そうとすると、びっくりするぐらい言葉が出てこない。
出てきても、とても幼稚な英語しか出てこない。
見たら意味は分かるのに、その単語やフレーズを自分が使おうとしても使えない。
そういう経験、ありませんか?
私は、ありまくりでした(涙
でも、それは英語だけじゃなく、母国語である日本語でも同じではないでしょうか。
新聞やニュースで使われる用語で
「理解はできても、自分が話したり書いたりするときには出てこない表現」
こういうのは、たくさんあるはずです。
たとえば、私は医療やIT関係の話題に極めて疎いので、一度日本語の記事を読んでも意味がわからなかったり、何度読んでも、言葉そのものの意味がわからない、なんてことはザラにあります。
書き言葉でもそうです。
読んで分かる漢字でも、書けと言われたら書けないものはたくさんあります。
たとえば、「りんご」という漢字。
漢字で書いてあったら読めるけど、では書いてくださいと言われたら、書けるでしょうか。
おそらく95%の人は書けないと思います。
私も書けません(汗
「分かる」と「使える」の差とは、そういうことです。
そして、この差は決して埋めることはできません。
つまり、英語でどんな高いレベルになっても、私たちの母国語である日本語であっても
「認識・理解できる(インプット)」レベルと「話せる・書ける(アウトプット)」
レベルとには必ず差が存在するのです。
「理解はできても、話したり書いたりするときには出てこない表現」
がたくさんあり、その差は決して埋められないとしたら。
「使える」
英語レベルを上げようと思うなら、まずは「理解できる」レベルを上げないといけないわけです。
今のインプットレベルが10でアウトプットレベルが1だとしたら、アウトプットレベルを5にするには、インプットレベルを50にする必要がある。
それくらいインプットは必要になります。
1入れたから1出せる、という単純な話ではないということなのです。
英語が「使える」ようになりたければ、まず自分の「引き出し」にまず基礎的な英語をたくさん入れて、パッと分かる英語の範囲を増やしていくことです。
なので、英会話でのフリートークや日常会話というのは、自分の経験をふまえてお伝えすると、英語やり直したばかりの方や、インプットが十分でない段階の方にとっては辛いものなのです。
自分の引き出しの中身が少ないことを把握せずに
「英会話レッスンで英語が出てこないんです」
と言う方、本当に多いです。
英語が話せる人、本物の英語力が身についている人というのは、引き出しに基礎的な英語を大量に入れ続けた人です。
英語が話せる人の引き出しには、その人が話せるレベルの数十倍のインプットが詰まっています。
引き出しに十分なものが詰まってない状態で、安易に英会話スクールや
「○○するだけで」
系の教材に頼るのは意味がなく、時間もお金も無駄になってしまいます。
私も過去
「○○するだけで」
系の教材をいくつか購入したことがありますが(内容は忘れました)やっても意味ないな、と感じるものがほとんどだったことは、よく覚えています。
自分の中に「使える」インプットを増やしていくには、まずは文法や単語や発音など、基本を固める必要が絶対にあります。
そして、基本が固まった後に
「アウトプットに向けてどういうふうに練習をしていけばいいのか」
ということは次の段階の話になってきますので
「使える」
英語のレベルを上げようと思うなら、まずは
「分かる」
英語を引き出しにたくさん入れることです。
耳が痛い話だと思われたかもしれません。
でも大丈夫です。
誰でも、最初の一歩は必ずあります。
大切なことは「やる」「変わる」と決めること。
気持ちがあるからこそ、踏み出していけます。
少しでもご参考になれば幸いです。
ここまでお読みくださりありがとうございます😊
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