英会話は試合。でも素振りをせず臨んでいませんか?

はじめに

 

子どもの頃のことですが、習いごとを色々としていました。

ピアノに始まり、スイミング、お習字、そろばん、合唱…

(今思うとめちゃ忙しい小学生時代でした)

子ども時代に限らず、スポーツや音楽って、割とハードル低くチャレンジできますよね。

大人であっても気楽に始められるというか。

英語もそのひとつだと思います(特に今の時代はネットの発達もあってなおさら)。

でも、スポーツと違って挫折してしまう人も多いし、自信がない人が多い。

なんでだろう?と考えてみたところ、意識の問題かなと気づきました。

 

英会話は試合

 

多くの日本人にとって

「英語といえば英会話」

つまり

人前(相手の前で)自分の英語を披露しなければならない=恥ずかしい!

こういう意識が働いているんじゃないかな?と思います。

もちろんそうじゃなく勉強している人もたくさんいます。

あくまで個人的な印象です。

「英語=英会話」

という図式をいきなり作ることで

「英語を学ぶ」

ということのハードルをめちゃくちゃ上げているのでは、と思うのです。

 

英会話は、試合です。

以前、こちらについては記事にしました。

英会話は試合。それなら、試合の前に基礎トレをしよう

 

相手があることなので、どんなボールがくるかわかりません。

英語の勉強!

と意気込んで英会話から始めるのは、テニスでいえば、素振りもしないでいきなり本番に臨んでいるようなものです 汗

 

英会話に必要な「基礎トレ」とは?

 

では、

「英語学習にとっての素振り」

とは何を指すでしょうか?

それは音読、シャドーイング、暗唱、独り言、などです。

これらをやらずして、会話ができるはずがありません。

そして素振りの前段階としてあるのは、単語、文法の基本を押さえておくこと。

その段階を踏んでから、英会話という「試合」に臨んでくのが王道です。

プロセスを整理すると

1 英語学習の基礎である単語・文法を押さえる(中学英語レベル)

2 音読、シャドーイング、暗唱で英文やフレーズを反復、覚える

3 2で覚えた文やフレーズを自分のものとして使ってみる(独り言)

4 オンライン英会話やスクールなど実践の場で練習する

 

上の1〜4をテニスに当てはめると

1 テニスのVTRやルールブックから、ルールを学ぶ

2 ラケットの握り方を覚え、素振りや壁打ちをする

3 テニスコートでコーチや練習仲間とラリーをする

4 練習試合に参加する

 

このように考えると、1の状態の人がいきなり4に行くのは、かなり無謀だということがわかると思います。

つまり、英語もスポーツ同様、会話ができるようになりたいのであれば

「基礎トレ」

「自主練」

「反復」

が欠かせないのです。

 

最近は手軽に安価にできることもあり、オンライン英会話が人気です。

でも、英会話というのは、実はとてもハードルが高い学習法なのです。

なぜなら、日本語でも、初めての人と会話するのって、結構大変じゃないですか?

「何を話そう」

「どうやって話そう」

「これ言ったら相手は何て言ってくるかな」

って、めちゃくちゃ気遣いするし、言葉や内容を選びます。

それが英語だったら、もっと難解になるのは当然です。

いくら相手が先生とはいえ、英会話だって会話は会話です。

人との関わりなので、エネルギーを使います。

それを、いきなり準備もせずやるのは無謀すぎる、ということなのです。

 

英会話で通用する英語力をつけることは、独学である程度伸ばせます。

それが、上記に書いた2と3のプロセスです。

インプットや練習が不十分な段階で英会話に挑戦しても

「言いたいことがうまく言えない」

と、言葉につまってしまうし、黙っていると、先生に会話の主導権を持っていかれてしまいます。

(私は実際そうでした)

では、2の「基礎トレ」は何を使ったらいい?ということですが

私が使用してみてよかった教材をいくつかご紹介します。

英語の基礎トレに効果的だった教材

 

【絶対音読シリーズ】

こちらのシリーズの登場により、音読の重要性が英語学習者に知られるようになったと言っても過言ではないと思っています。

「同時通訳の神様」と言われた國弘正雄さんが編者です。

教材の最初のところに、國弘さんから、音読の重要性についての熱いメッセージがあります。

私はこの記述に心から納得し、音読を始めることを決意しました。

そのおかげもあって、TOEICのリスニングは3ヶ月でスコアが100アップ。

今でも音読は毎日欠かさずやっています(^^)

「英語学習をこれから始めたい」

「英語をもう一度やり直したい」

と思っている方には、取り組んでいただきたいシリーズです。

 

シリーズの概要

「同時通訳の神様」として知られた国弘正雄によると、使える英語を身につけるには、体内に英語の基礎回路を作ることが大切であり、そのためには音読学習法が有効だという。本書は、その考えに基づいて構成された、3か月間の音読実践トレーニングプログラムだ。用意された12レッスンの英文は、中学1、2年生用の英語の教科書から選択したもの。だからといってバカにしてはいけない。中学英語を完全に習得すれば「使える英語」が身につくのだ。

出版社からのコメント

「英語をやり直してみたい……」、そんな方にお奨めします。 本書は、國弘先生が長年提唱されて来られた「只管朗読・只管筆写」の実践用教材で、「分かる英語」を「使える英語」に変えるためのものです。本書を完走した読者から寄せられる声で典型的なのが、「最初の12日間は苦しかったけど、その後は、日を追うごとに楽になって行きました…、練習した効果が毎日目で確かめられるのが、何といっても励みになりました…」という感想です。本書で基礎を身につけてしまえば、後は、トレーニングした時間に比例して英語の力が伸びていくはずです。

この「音読シリーズ」には、下記3冊があり、お奨めレベルはTOEICのスコアで言えば、下記が目安です。現在の自分の体力に謙虚になって、自分に合った教材でトレーニングして下さい。

現在のTOEICスコア * お奨め書 (利用した教科書)
470点までの人 『英会話・ぜったい・音読 入門編』 中1・2より
470~600点の人 『英会話・ぜったい・音読』 中3より
600点以上の人 『英会話・ぜったい・音読 挑戦編』 高1より
(ここで言うスコアは、目標スコアではなく、始める前の〈体力〉です。)

 

ご自身に合うレベルのもので、取り組んでみてください。

※それぞれ「続編」がありますが、難易度や文の量はさほど変わりません。

基本構造はそのままで、中身の英文が違うだけです。

絶対音読シリーズ全6冊

「英会話・ぜったい・音読 【入門編】—英語の基礎回路を作る本」(講談社インターナショナル)

「英会話・ぜったい・音読 【標準編】—頭の中に英語回路を作る本」(講談社インターナショナル)

「英会話・ぜったい・音読 【挑戦編】—英語の上級回路を作る本」(講談社インターナショナル)

「英会話・ぜったい・音読 【続・入門編】」(講談社インターナショナル)

「英会話・ぜったい・音読 【続・標準編】」(講談社インターナショナル)

「英会話・ぜったい・音読 【続・挑戦編】」(講談社インターナショナル)

 

また、【絶対音読シリーズ】を終えた後は、こちらにも取り組んでいたのでご紹介します。

【アメリカ口語教本シリーズ】

こちらは

「英語上達完全マップ―初級からTOEIC900点レベルまでの効果的勉強法」(ベレ出版)

このなかに登場する「音読パッケージ」に使用する教材のおすすめに挙がっているものです。

私は中級編・上級編に取り組みましたが、英作文や論文で使われるような固めの表現も出てきたりと、瞬発力を鍛えたり、英語脳構築する、といったこと以外に

「英語の総合力」

が上がるような作りこみになっていると感じました。

 

シリーズの概要

「アメリカ口語教本」はシリーズ累計500万部を超える大ロングセラーです。英会話といえば「アメリカ口語教本」、とおよそ50年にわたり、初心者からプロフェッショナルまでたくさんの方々に愛用されてきました。中学、高校、大学、語学学校でも数多く採用されています。文法や発音を体系的にふまえ、創意に満ちた構成と適切な素材で英会話書のスタンダードとなり、いまだにこれをしのぐものはない、とも言われています。

「口語教本」というタイトル通り、現在のアメリカで実際に使われているフレッシュな会話表現を習得し、英語によるコミュニケーション能力を身につけることが目的です。入門用・初級用・中級用・上級用の4冊からなるシリーズで、各々の学習者に適したレベルを選ぶことができます。入門用は英語のあいさつや中学程度の基本的な文法の復習から始まり、上級用はかなりの英語力をもった人がブラッシュアップのために使うこともできるようになっています。

 

対象レベル

レベルの目安は、TOEICは入門用が300~450点、初級用が400~600点、中級用が500~750点、上級用が700点以上、英検は入門用が3級~準2級、初級用が準2級~2級、中級用が2級~準1級、上級用が1級程度となっています。

 

アメリカ口語教本シリーズ全4冊

「アメリカ口語教本・入門用(最新改訂版)」(研究社)

「アメリカ口語教本・初級用(最新改訂版)」(研究社)

「アメリカ口語教本・中級用(最新改訂版)」(研究社)

「アメリカ口語教本・上級用(最新改訂版)」(研究社)

 

まとめ

「英語をやるからには英会話ができるようになりたい!」

そこにいきたい気持ちは大切に持ちつつ、やはり

「基礎トレ」

「反復」

を何度も繰り返して、足固めをしっかりしていくことが

「英語が話せるようになる」

最短ルートだと感じています。

オンライン英会話や英会話スクールは魅力的ですし、メリットもたくさんあります。

でも、とりかかる時機(時期)は選ぶべきということです。

焦らなくていいです。

周りがみんなやってるからといって、そこに乗っかる必要はないです。

まずは素振りを十分にしてから試合に臨むほうが、より濃く、充実感いっぱいに英会話を楽しめます。

 

 

少しでもご参考になれば幸いです。

ここまでお読みくださりありがとうございます😊

 

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